ツノガエルの床材考察
ツノガエルを飼っていれば、誰もが一度は床材で悩むのではないでしょうか。
実際 ”ソイル以外ありえない ”一周回ってスポンジが良い“ 等様々な声を聞きますが、
個体によって性格も千差万別、必ずしも自分のツノガエルにマッチするとは限りません。
そこでなるべく主観を取り除き、今まで私が使ってきた床材を紹介してみようかと思います。
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ウールマットです。本来は水槽の上部フィルターに使われる物ですね。
大きな物を買って切って使えば、他の追随を許さないコスパを誇ります。
メリットとしてはなんといっても掃除がしやすく、誤飲の心配がない。これに尽きますね。
ツノガエル飼育で一番大切なのは清潔にすること。
どんなに愛情を注いでいても、頻繁にソイルや水苔をザルで洗うのは疲れるものです。
その点スポンジならカエルをどかし、ジャブジャブと水洗いするだけ。
汚れが目立ってきたらそのまま捨てれば良い。本当に楽です。
ただし注意したいのが、水洗いだけでは菌は落ちきらないということです。
3日に1度程度、ハイターや熱湯で殺菌しましょう。
水洗いだけで数週間使うような事があれば逆にこんなに不潔な床材はありません。
私は面倒なので、フンをしたら捨ててしまっています。
またもう1つ注意したいのが、”意外と硬い”点です。
ツノガエルは穴を掘る習性がありますが、当然ウールマットには潜れません。
そうなると、ツノガエルの脚はウールマットに擦れ続ける訳です。
そこから細菌などが入ってしまっては元も子もありませんので、
なるべく柔らかい製品を選んだり、適度にほぐしてから使ってあげましょう。
ソイル
フロッグソイルです。
色々なソイルがありますが、”フロッグ”と付いているのですから他より適しているでしょう。
逆に園芸用などのソイルは色々な成分が入っており、
全身粘膜のカエルにとっては毒になりかねません。選ぶ際は注意してください。
メリットは当然、自然に近い点ですね。
やはりツノガエルにとっては落ち着くようで、30分ほど目を離すともう潜っていたりします。
掘れる上に踏ん張りが良いようで、骨格の成長にも良い影響を及ぼすと言われています。
さらに自浄作用はトップクラスで頻繁な掃除、交換を必要としませんが、
1週間程度、もしくは排泄に気づいたら洗ってあげてください。
注意したい点は誤食です。
うちの子はソイルにしてからぱったりと餌を食べなくなり、3週間以上拒食してしまいました。
非常に心配したのですが、ある日真っ黒で巨大なフンをしているのを発見。
なんと餌に巻き込んでの誤食ではなく、ソイルそのものを食べてしまっていたようでした...
もちろん給餌の際にも、マットなどに比べてソイルが付着しないように
与えなければいけないのでまぁまぁ神経を使います。
取り出してから与える手もありますが、給餌のたびに取り出していてはストレスに
なるでしょうから難しい所です。
ただ、そこさえ工夫できるならば床材としては最高クラスだと思っています。
水苔
表面にたくさん穴が空いている事で水をよく蓄えられる苔の一種です。
主に園芸に使われるようですね。
安く、保湿に非常に優れており、かつ潜りやすいのでツノガエルに優しい床材と言えます。
乾燥しやすく、寒い冬は水苔で飼育することで保温・保湿がグンとしやすくなるでしょう。
メジャーな床材としてはおそらく一番柔らかいので、床材が原因でツノガエルが怪我をすることは
まず無いのではと思われます。
ただしデメリットも多く、ソイル同様誤食が怖い事や排泄の確認が難しい事はもちろん、
自浄作用が低い上綺麗に洗うのが難しい床材です。排泄したら即交換した方がいいでしょう。
また柔らかいという事は踏ん張りが効きづらいので、
成長期のカエルの足腰の発達には不向きとされています。
用途に応じて使ってあげてください。
人工芝
ウールマットのように洗いやすく、給餌がとても楽です。
そして何より見た目が非常に良いのがポイントです。
ただし、今回紹介する床材の中で最も値段に左右されます。
前述の通り、ツノガエルは後ろ足で潜ろうとします。
安価で硬い人工芝を使ってしまうと、それこそカエルを傷つけてしまいます。
また、劣化により芝がポロポロと抜けてしまうと誤食にもつながるので
なるべく妥協なく選び、定期的に交換した方がいいでしょう。
実物を見て手触りと厚みを確認して購入するのが無難です。
ベアタンク
床材なし、水のみを張る飼育法です。
溺れないように、口の下あたりの水位にしてあげてください。
踏ん張る事ができないため長期の飼育には向きませんが、メンテナンスが最も楽で、かつ
汚れを吸着する床材が存在しないため、頻繁な水換えはマストですが最も清潔な飼育法になります。
病気になってしまった時の薬浴やビタミン浴には最適だと思います。
以上、床材のメジャーどころは1通り紹介できたかなと思います。
ツノガエル毎に、それぞれに合った床材選びもツノガエル飼育の楽しさの1つだと思っているので、
ぜひ”これしかない!”決めつけずに、色々な床材を試してみてください。
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